日本人はなぜ英語が話せないと言われるのか|英語講師が考える本当の理由

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この記事は英語講師歴20年、オンライン英会話スクール「Coogee English Online」運営の筆者が解説しています。

日本人が英語を話すときに感じやすい心理的ハードル

英語を話す前に「間違えてはいけない」と考えてしまう

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英会話のレッスンをしていると、「英語を話したい気持ちはあるのに、なかなか口から出てこない」という声を聞くことがあります。単語や文法をまったく知らないわけではないのに、いざ話そうとすると言葉が止まってしまう。こうした感覚は、多くの日本人学習者が経験するものの一つです。

その背景には、「間違えてはいけない」という意識があるように感じることがあります。日本では、学校のテストや勉強の場面で、できるだけ正確な答えを出すことが重視されることが多くあります。もちろん、それは知識を身につけるうえで大切な姿勢です。ただ、その感覚が強く残っていると、英語を話すときにも同じように「正しい文章を作らなければならない」と考えてしまうことがあります。

すると、言葉を口にする前に頭の中で文章を整えようとし、会話のタイミングを逃してしまうことがあります。英語が話せないというよりも、「話す前に考えすぎてしまう」という状態に近いのかもしれません。

丁寧に考える性格が会話のテンポをゆっくりにする

日本人の性格の特徴としてよく言われるのが、物事を丁寧に考える姿勢です。相手の話をしっかり聞き、自分の言葉を慎重に選ぶ。このような姿勢は、日本語のコミュニケーションではとても自然なものです。

ただ、英語の会話では、もう少し軽いテンポで言葉をやり取りする場面も多くあります。短い言葉でもすぐに返事をする、途中で言い直しながら話す、といったやり取りが普通に行われます。そのため、文章を整えてから話そうとすると、会話の流れに少し乗りにくく感じることがあるのです。

しかし、この慎重さは決して欠点ではありません。むしろ、日本人の多くが持っている「相手の話をよく聞く姿勢」は、コミュニケーションにおいて大切な要素の一つです。英会話でも、この聞く力が会話を支える場面は少なくありません。

相手への配慮が強い文化

もう一つ、日本人の会話の特徴として感じるのが、相手への気遣いです。日本語では、場の空気を読みながら言葉を選ぶことが多くあります。相手に失礼にならないように表現を柔らかくしたり、言い方を少し控えめにしたりすることも珍しくありません。

こうした文化の中で育っていると、「この言い方で大丈夫だろうか」「失礼に聞こえないだろうか」と考えながら話すことがあります。英語でも同じように気を配ろうとすると、言葉を出す前に少し慎重になりすぎてしまうことがあります。

ただ、英語でのコミュニケーションでは、多少ぎこちない表現でも意思を伝えようとする姿勢が受け取られることが多くあります。言葉の形よりも、相手とやり取りを続けようとする姿勢そのものが会話を作っていく場面も少なくありません。

性格の問題ではなく会話の環境の違い

日本人が英語を話すときに感じやすい壁は、「性格が英語に向いていない」というよりも、これまで慣れてきた言葉の使い方との違いによるものかもしれません。正しく話そうとする姿勢や、相手を気遣う気持ちは、日本社会ではとても大切にされてきたものです。

英会話では、その良さを失う必要はありません。ただ、会話の中では少しだけ肩の力を抜いて言葉を使う場面もあります。途中で言い直してもいいし、短い言葉で返してもいい。そうした感覚に慣れていくと、英語の会話は少しずつ自然なものに感じられることがあります。

英語を話すことに戸惑いを感じる人がいたとしても、それは能力の問題というより、これまで経験してきた言葉の環境との違いに驚いているだけなのかもしれません。日本人の性格そのものが障害になるわけではなく、むしろその丁寧さや真面目さが学びの土台になることも多いのです。

日本人の性格と英会話の関係を考えるとき、まず見えてくるのは「できない理由」ではなく、「言葉の使い方の違い」です。その違いを知ることで、英語に対する感じ方が少し変わることもあります。英会話は特別な能力ではなく、人と人が言葉を通してつながるための一つの方法にすぎないのかもしれません。

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日本人の性格は本当に英会話に向いていないのか

真面目さは学習を続ける力になる

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「日本人は英語が苦手だ」と言われることがありますが、英会話を教えている立場から見ると、その言葉には少し違和感を覚えることがあります。確かに、英語を話すことに対して慎重になる人は多いかもしれません。しかし一方で、日本人の持つ性格の中には、言語を学ぶうえで大きな強みになる要素も多く含まれていると感じることがあります。

その一つが、物事に真面目に取り組む姿勢です。一概に「日本人は」と、まとめて言うつもりはありません。人はそれぞれ違った個性を持っていて当然です。英語の勉強は短い時間で急に変化が起こるものではなく、ある程度の時間をかけて積み重ねていく性質があります。単語を覚えること、表現に慣れること、聞く経験を増やすことなど、小さな積み重ねが少しずつ形になっていきます。こうした学習の進め方は、日本人がもともと得意としている「コツコツ続ける力」と相性が良いように思えるのです。

実際、英語を長く学び続けている人を見ていると、特別に大胆な性格というより、日々の習慣を大切にするタイプの人が多いこともあります。派手な方法よりも、地道な努力を重ねていく姿勢が結果として英語との距離を縮めていくことも少なくありません。

相手を思いやる文化は会話を支える

日本人の特徴としてよく挙げられる「相手を思いやる気持ち」も、コミュニケーションの面では大切な要素です。英会話というと、流暢に話すことばかりが注目されがちですが、実際の会話は一方的に話すものではなく、相手の言葉を受け取ることから始まります。

相手が何を言おうとしているのかを想像すること、言葉が少し分かりにくくても最後まで聞こうとする姿勢、こうした態度は会話を続けるうえで重要な役割を果たします。日本語の文化の中で自然と身につく「相手を尊重する感覚」は、英語のコミュニケーションでも決して無関係ではありません。

むしろ、英語が母語ではない人同士の会話では、お互いに理解しようとする姿勢がより大切になる場面もあります。完璧な表現よりも、相手とつながろうとする態度そのものが会話の雰囲気を作っていくこともあるのです。

日本人は「聞く力」を自然に持っている

英会話の授業をしていると、日本人学習者の多くがとても丁寧に相手の話を聞こうとすることに気づきます。自分の話す番だけでなく、相手の言葉を理解しようとする姿勢が自然に表れるのです。

この「聞く力」は、英語のコミュニケーションでも大きな意味を持ちます。会話は必ずしも長い文章を話すことだけで成り立つわけではなく、相手の話に反応することで自然な流れが生まれます。短い相づちや簡単な言葉でも、相手の話を受け取っていることが伝われば、それだけで会話は続いていきます。

日本語の会話文化では、相手の話を最後まで聞くことや、相づちを打つことが自然に行われています。この習慣は、英語でもコミュニケーションを円滑にする要素として働くことがあります。

性格が不利なのではなく視点が偏っているだけ

「日本人は英語に向いていない」という言葉が広まる背景には、英語を話すことだけが強調されすぎている面もあるのかもしれません。会話は話すことと聞くことの両方で成り立つものですが、話す能力だけが評価されると、自分には向いていないと感じてしまう人も出てきます。

しかし、実際には英語のコミュニケーションにはさまざまな要素が関わっています。相手の話を理解しようとする姿勢、丁寧に言葉を選ぶ態度、継続して学ぶ力など、日本人が自然に持っている特徴は決して不利なものばかりではありません。

英会話を「特別な才能が必要なもの」と考えてしまうと、どうしても自分とは遠いものに感じてしまいます。けれども、視点を少し変えてみると、日本人の性格の中には言語を学ぶうえで役立つ要素も多く含まれていることに気づくことがあります。

英語を話すことが難しく感じる場面があったとしても、それは性格の問題というより、これまで慣れてきた言語環境との違いによるものかもしれません。日本人の性格が英会話に向いていないと決めつけるよりも、その特徴をどう活かしていくかを考える方が、言葉との付き合い方は少し楽になるように思えるのです。

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英語が話せる人が実は気にしていないこと

文法の細かな正確さにこだわりすぎない

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英語を話すことに不安を感じている人の多くが気にしているのが、文法の正しさです。「この言い方は合っているだろうか」「時制が違っていたらどうしよう」と考え始めると、言葉を口に出すまでに時間がかかってしまうことがあります。もちろん、文法を理解することは言語を学ぶうえで大切な要素です。ただ、実際に英語で会話をしている人たちを見ていると、必ずしも細かな文法の正確さばかりを気にしているわけではありません。

会話の場面では、多少表現が不完全でも意味が伝わればやり取りは続いていきます。話している途中で言い直すこともありますし、言葉を探しながら会話が進むことも珍しくありません。英語を使い慣れている人ほど、その場の流れの中で言葉を調整していくことに慣れているように見えることがあります。

ネイティブスピーカーも常に完璧な英語を話しているわけではない

英語を学んでいると、「ネイティブのように話さなければいけない」と思ってしまうことがあります。しかし実際には、英語を母語としている人たちの会話を聞いてみると、必ずしも教科書に載っているような整った文章ばかりが使われているわけではありません。

途中で言葉を言い直したり、短い表現でやり取りしたり、文法的にきれいな形になっていない会話も多くあります。日常の会話は、文章を書くときとは違い、その場の状況や相手との関係の中で自然に進んでいくものです。そのため、完璧な形を目指しすぎるよりも、会話の流れの中で意味をやり取りすることの方が重視される場面もあります。

会話は「試験」ではなく「やり取り」

英語を話すことに緊張してしまう理由の一つに、会話をどこか「試験」のように感じてしまうことがあります。正しく言えたかどうかを自分で採点してしまい、「今の言い方は良くなかったかもしれない」と後から気になってしまうこともあるかもしれません。

しかし、会話そのものは評価を受ける場ではなく、人と人が言葉を通してやり取りをする時間です。相手がどんなことを考えているのかを知り、自分の考えを少しずつ伝えていく。その過程の中で、言葉の形が多少整っていなくても、やり取りそのものが成立していれば会話は続いていきます。

英語を使い慣れている人の多くは、この「やり取り」の感覚に自然と慣れています。文法の正確さだけに意識を向けるのではなく、相手の話を受け取りながら会話を進めていくことに意識が向いているのです。

伝えようとする姿勢が会話を動かす

英語でのコミュニケーションを見ていると、流暢さよりも大切にされているように感じるのが、伝えようとする姿勢です。単語がすぐに出てこなくても、別の言い方を試してみたり、簡単な表現で説明したりしながら会話を続けていく人も多くいます。

このような姿勢は、特別な能力というよりも、会話の経験を通して少しずつ身についていくもののように見えます。最初から完璧に話そうとするよりも、「今わかる言葉で伝えてみる」という感覚に慣れていくことで、英語の会話は少しずつ身近なものになっていくことがあります。

英語が話せる人が特別に自信に満ちているわけではなく、むしろ会話の中で起こる小さな行き違いをあまり気にしすぎないことも特徴の一つかもしれません。多少言葉が途切れても、やり取りそのものを楽しむ感覚があると、英語の会話は少し軽やかなものになります。

英語を話すことに対して不安を感じるとき、私たちはつい「正しく話すこと」ばかりを考えてしまいます。しかし実際の会話では、相手と同じ時間を共有しながら言葉を交わすことの方が大切になることもあります。英語が話せる人たちの姿をよく見てみると、その多くが細かなミスよりも会話そのものを大切にしているように感じられるのです。

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日本人が英語を話すために本当に必要な考え方

すべてを理解しようとしなくても会話は続く

英語を話そうとするとき、多くの人が「ちゃんと理解できなければいけない」と考えてしまいます。相手の言葉をすべて聞き取ってからでないと返事をしてはいけない、という感覚があると、会話はとても難しく感じられるかもしれません。しかし実際の会話では、必ずしもすべての言葉を理解しているわけではなくてもやり取りが続くことがあります。

日常の会話では、文脈や状況から意味を想像することがよくあります。英語でも同じで、言葉の一部が分かれば全体の雰囲気をつかめることがあります。完璧に理解することよりも、「今わかる範囲で会話を続ける」という感覚の方が、実際のコミュニケーションに近い場合もあります。

すべてを理解しようとする姿勢は大切ですが、それが会話を止めてしまう原因になってしまうこともあります。言葉のすべてを捉えようとするよりも、相手とのやり取りの流れに身を任せてみることで、会話の感覚は少しずつ変わっていくことがあります。

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完璧な文章よりも伝わる言葉を選ぶ

英語を話すとき、頭の中で文章を整えようとすると、どうしても時間がかかってしまいます。文法や語順を確認しているうちに、会話のタイミングが過ぎてしまうこともあるでしょう。こうした経験を重ねると、「自分は英語を話すのが苦手なのかもしれない」と感じてしまうこともあるかもしれません。

けれども、会話の場面では必ずしも長い文章を作る必要はありません。短い言葉でも、意味が伝わればやり取りは成立します。たとえば、単語に少し説明を加えるだけでも、相手は意図を理解してくれることがあります。英語のコミュニケーションでは、シンプルな表現が自然に使われる場面も多いのです。

私は、今でもそうですよ。自分が言ったことなのに、自分でも意味不明になってしまうことがあります。そんな時は、頭の中を整理しながら、I mean…と言葉を繋げ、落ち着いて、もう少し分かりやすく説明するように心がけています。

完璧な文章を作ろうとするよりも、「今言える言葉で伝えてみる」という姿勢に慣れていくと、英語の会話は少しずつ身近なものに感じられることがあります。

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英語は人と人をつなぐための道具

英語学習を続けていると、どうしても語彙や文法といった知識に意識が向きがちになります。もちろん、それらは言葉を理解するうえで大切な要素です。ただ、英会話という場面では、言葉はあくまで人と人をつなぐための手段の一つでもあります。

相手の話を聞き、自分の考えを少しずつ伝えていく。その過程の中で、言葉が完璧な形になっていなくても、やり取りそのものが続いていくことがあります。英語が上手に話せるかどうかだけでなく、相手と同じ時間を共有しているという感覚が、会話を自然なものにしていくこともあります。

日本人の性格としてよく言われる丁寧さや真面目さは、こうしたコミュニケーションの場面でも静かに力を発揮することがあります。相手の話をきちんと聞く姿勢や、言葉を大切に扱う感覚は、国や言語が違っても伝わるものです。

日本人の性格は英会話の土台にもなる

ここまで見てきたように、日本人が英語を話すときに感じやすい壁は、能力の問題というよりも、言葉の環境の違いから生まれている面があるように思えます。正しく話そうとする姿勢や、相手を思いやる気持ちは、日本語の文化の中で自然に育まれてきたものです。

英会話では、その姿勢を無理に変える必要はありません。むしろ、その丁寧さや真面目さが学びを支える土台になることもあります。言葉の使い方に少しずつ慣れていく中で、日本人らしいコミュニケーションの感覚が英語の中でも生きてくる場面は少なくありません。

英語を話すことは、特別な才能を持つ人だけのものではなく、誰かとやり取りをしてみようとする小さな一歩から始まるものです。日本人の性格と英会話の関係を考えてみると、そこには「向いていない理由」よりも、「活かせる特徴」が多く隠れているのかもしれません。言葉の違いを知りながら、自分のペースで英語と向き合っていくことが、会話の感覚を少しずつ広げていくきっかけになるように思えます。

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日本人が英語を話せないと言われる理由は、能力の問題ではなく、これまで慣れてきた言葉の文化の違いにあるのかもしれません。丁寧に考える姿勢や相手を思いやる気持ちは、日本人がもともと持っている大切な力です。その特徴を活かしながら英語に触れていくことで、言葉は少しずつ自分のものになっていきます。

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江戸庶民
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この記事の筆者

子供から大人まで幅広い年齢層と学習目的の多様化にお応えしながら、これまで20年間で100人以上の生徒さんにマンツーマンオンライン英会話レッスンを実施。

「江戸庶民」という名前には、豊かさは必ずしも便利さやお金の量だけではない、という想いを込めています。今あるものを大切にしながら暮らしていた、江戸時代の庶民たちの心意気のように。

大きな変化を求めなくても、今日のひとことから世界は動き出します。
英語もまた、日々の小さな積み重ねが世界を豊かに広げてくれるものだと考えています。

現在も英会話講師として、オンラインスクール 「Coogee English online」
(クージー・イングリッシュ・オンライン)を運営しております。
小さな積み重ねを大切にしながら、一人一人の生徒さんに寄り添うレッスンを展開中です。
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